秋のイタリア旅行3日目
ローマ〜フィレンツェ

Last update:2002/10/16

年月日
2002/ 9/23

● ローマ(Roma)
ホテルの前で
ホテルの前で
 今朝の予定は、昨日より更に早くて6:00モーニングコール、6:30から朝食で、7:00までに荷物を部屋の外に出し、7:15出発だ。今日行くバチカン美術館はかなり混んでいるという情報が入ったからだ。
 トランクを部屋の外に出し、朝食前にホテル前で写真を撮る。6:30なのにかなり暗いがこちらはサマータイムなので日本の感覚だと5:30の暗さである。朝食は昨日とほぼ同じでハム、チーズ、パン、オレンジジュース、コーヒーを好きなだけ取って食べる。
 予定よりやや遅れて7:20頃ホテルを出発する。

バチカン美術館入口付近 並びながら説明を聞く
バチカン美術館入口付近。
 長蛇の列が分かるだろうか?この列が城壁の周りに延々と伸びている。
並びながら説明を聞く。
 少しでも時間を有効にとシスティーナ礼拝堂の説明をする。
 バスの中からローマ市内を覗いていると、バチカンに入る少し手前にACローマのホームスタジアムでありオリンピックにも使われたスタジオオリンピコが見えた。ここで中田やトッティがプレイしたのだ。外観は思ったより近代的なのに驚く。
 8:40過ぎにバスを降り、バチカン美術館(Musei Vaticani)に向かう。バチカンの城壁に沿って人の列が延々とできていた。入口から3、4分ほど歩いてやっと行列の最後に並ぶことができた。
 待っている間に現地ガイドのクラウディアさんがシスティーナ礼拝堂(Cappella Sistina)の説明をしてくれる。礼拝堂内では写真・ビデオ撮影はもちろん、ガイドも説明をしてはいけないからだ。

● バチカン美術館(Musei Vaticani)
バチカン美術館の廊下 最初の部屋の天井絵
バチカン美術館の廊下 最初の部屋の天井絵
 9:00頃から並び始め予想より早く10:00ちょっと前に入場することができた。
 入口では昨年のテロ事件以降チェックが厳しくなったそうで、空港さながらに金属探知機とX線のチェックが行われていた。このせいもあって列の進み方が遅くなったようだ。
 トイレ休憩後、エスカレーターと階段で2階に上がる。さて、ここから廊下を進むが、フラッシュ撮影は禁止だ。いきなり天井絵が覗く。

廊下を進む参加者達
廊下を進む参加者達
 いくつもの天井絵や壁にかかったタペストリーを見ながらゆっくりと進んで行く。
 最初に書くべきだったが、イタリアではガイドはライセンス制で、国内の雇用対策のせいか、最近はイタリア人にしかライセンスを発行しない。そして観光地でガイド以外が説明していると厳しく罰せられるようだ。従ってどんなに添乗員に知識があっても現地ガイドを雇いガイドに直接日本語で説明してもらうか、日本語ができない場合は、英語などで説明してもらいそれを添乗員が訳すという形をとらなければならない。
 この後、お目当てのシスティーナ礼拝堂に入るのだが、最初の方で書いたようにガイドの説明もできないので、入る手前に礼拝堂の絵がまとめてあるボードがいくつかあるので、そのなかの一つを使って最後の説明をする。
 で、いよいよシスティーナ礼拝堂に入る。まず、天井の高さに、そして広さに、さらに人の多さに驚く。天井には神が天地を分け、アダムとイブが生れ、…という一連の旧約聖書の内容が描かれた天地創造が、壁には最期の審判、そして最期の晩餐などさまざまな絵がが描かれている。2000年に合わせて日本テレビなどが出資し大々的な修復が行われたが、礼拝堂内の何ヶ所かに修復しない箇所を残してあるので、そこと色を比べるといかに奇麗になったかが分かる。残念ながら撮影禁止なので写真はない。

● サンピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro)
サンピエトロ大聖堂の奥 聖ペトロ像
大聖堂の奥 聖ペトロ像
 建物の名前になっている初代法王。足がかなりすり減っている
 次は、サンピエトロ大聖堂に向かう。カトリックの総本山だけあって、こちらも訪れる人は半端じゃない。
 入ってすぐ右にはガラス防弾ガラスで覆われたミケランジェロのピエタ、初代法王といわれる聖ペトロ像など数々の美術品がある。ペトロ象の右足は数々の信者に触られ、かなり磨り減っていた。
 中央奥には4本のねじれたデザインの柱に支えられている祭壇があり、この下の礼拝堂には聖ペトロの墓があるという。
 この大聖堂はかなり広く、両側にいくつもの部屋があり、カトリックの総本山にふさわしい様相をなしている。

サンピエトロ大聖堂 サンピエトロ広場
サンピエトロ大聖堂内部
 入口付近から奥を望む。
サンピエトロ広場
 柱の上の聖人達の像が分かるだろうか。
 大聖堂から外に出ると左脇に兵隊が番をしている。聞く所によるとスイスの兵隊のようだ。大聖堂の外はサン・ピエトロ広場(Piazza San Pietro)になっている。
 ベルニーニが設計した半円形の回廊には4列に円柱が全部で284本並び、柱の上にはベルニーニの弟子達が作った聖人の像が140体並んでいる。
 中央にはエジプトから運んできたオベリスクがそびえ立ち、両側に二つの噴水がある。聖ペテロはこのオベリスクが立っているあたりで逆さ張り付けになったという。
 オベリスクと噴水の間に白い大理石のポイントがあるが、ここから見ると回廊の4本の柱が全て重なって1本に見えるが、平面的に見えて美しく思えなかった。
ペンネアラビアータとビール ローストポークとマッシュポテト
ペンネアラビアータとビール ローストポークとマッシュポテト
 広場の正面の通りのお土産屋に寄った後、広場左側の方にあるレストランで昼食となる。
 レストランの入口にはバチカンで見たスイス兵と同じような衣装を着た人がいて、入口で一緒に記念写真を撮られた。
 天気のいい中結構歩いて汗をかいたので、ビールを頼む。トマトとレタスのサラダにペンネアラビアータ、主菜がローストポークにマッシュポテトの付け合わせだ。薄味のとろりとしたソースがかかっている。
 食事が終った頃を見はからって、カメラマンが入口で撮った写真を売りに来る。結構立派なローマの簡単な見開きのガイドに入って\1000で1ユーロお釣りをもらえるようだ。\800ちょっととまあ普通の値段だったが、同じ値段でちょんとしたガイドブックが買えると思うと買う気が起きなかった。

● コロッセオ(Colosseo)
コロッセオの前で フォロ・ロマーノをバックに コロッセオをフォロ・ロマーノ方面から
コロッセオの前で
フォロ・ロマーノをバックに
コロッセオをフォロ・ロマーノ方面から
 こちらからは形が多少悪い。
 昼食を1時間ほどで済ませ、バスに乗りコロッセオに向かう。ちょっとした高台から写真を撮る。新婚旅行で行ったアビニヨンあたりで3番目に大きいコロッセオを見たことがあるがそれに比べればかなり大きい。
 他の建造物を建てるためコロッセオの大理石や鉄を切り出したとか、後になって誰々が保護政策を打ち出しそれを止めるようにしたとか、近年修復工事を行なったが途中で予算がなくなり外壁がまだらのままだとか、の説明をクラウディアさんから聞く。
 その後、フォロ・ロマーノ(Foro Romano)の方に歩いて行き、フォロ・ロマーノをバックに写真を納める。フォロ・ロマーノはローマ時代の中心であり、あのあたりをその昔、シーザーやクレオパトラが歩いていたのだなどと思いをめぐらせると楽しくなる。

● トレヴィの泉(Fontana di Trevi)
トレヴィの泉上部
トレヴィの泉下部
トレヴィの泉
 もう一度バスに乗り、今度はトレヴィの泉に向かう。ここは映画「ローマの休日」の舞台になった所だが、バスを降りてから狭い通りを抜けるといきなり泉の広場が現れる。そんなに広くはない場所に人がわんさかとたかっている。草津温泉の湯元に雰囲気が似ているというと怒られるだろうか。トレヴィとは三叉路の意味でここから3本の道が伸びているようだ。
 クラウディアさんの説明によると、ネプチューンやトリトンなどの水に関する神々が彫られているそうだ。

泉にコインを投げる
泉にコインを投げる
 オードリー・ヘップバーンよろしく肩越しに泉にコインを投げている所を撮るが、デジタルカメラはシャッターを押してから撮影するまでコンマ数秒のタイムラグがあるので中々うまくいかない。こうすると再びローマに訪れることができるという言い伝えは有名だ。
 写真撮影は適当に切り上げ、クラウディアさんが進めてくれた店でジェラートを食べる。これから向かうスペイン広場では飲食禁止となっているので、そこで食べられない分、ここで食べておこうという計らいだ。


● スペイン広場(Piazza di Spagna)

スペイン階段で
スペイン階段で
 かなり混んでいて、階段がほとんど見えない(^^;。
 トレヴィの泉から徒歩でスペイン広場に向かう。途中にスペイン大使館があるが、そのそばの広場なのでその名前が付いた。広場には小さな泉があり、正面のスペイン階段も「ローマの休日」の舞台となっているが、実際階段を作ったのはフランス人で丘の上のトリニタ・デイ・モンティ教会に通うためだったようだ。
 かなり広い階段だが、たくさんの人が階段に座っていて、段がほとんど見えない。ガイドのクラウディアさんとはここで別れる。
 しばしの自由行動の後階段の上で待ち合わせ、少し歩いてバスに乗り、次の目的地フィレンツェに向かう。

● フィレンツェ(Firenze)
生ハム フィレンツェ風スープ
生ハム フィレンツェ風スープ
ステーキ ホテル
ステーキ ホテル
 20:00頃フィレンツェに着く。フィレンツェでは観光バスの市内乗り入れが制限されているらしく、市内に入るのに料金を取られるし、中心部へは入ることさえできない。
 というわけで、夕食を食べるのだが、バスを降りてから20分ほど歩いてやっとレストランに着いた。後で分かるのだが途中ウフィツィ美術館(Galleria d. Uffizi)やドゥオーモ(Duomo)の前を通る。
 ハウスワインの赤を1本注文する。前菜は生ハムの紫キャベツ添え。ほどよい塩味に独特の香りがありおいしい。次はフィレンツェ風のスープが出る。これがスープにパンをちぎって浸しているようでパンにスープが吸われ汁がほとんどない。スープと言うよりも、パンで作ったおじやと言った方がぴったりしている。メインはビーフステーキだ。かなり大きいが、火が通り過ぎていて少し硬い。
 デザートはティラミス。2回に1回はティラミスが出ているような気がする。そろそろ飽きてきたかな。
 1時間半ほどで夕食を終え、また20分ほどバスまで歩く。来た時とは違う道で川沿いを通りバスまでたどり着いた。23:00前にホテルに着き、1日を終える。


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